こんにちは。
ワンオペで10坪のカフェを開業してもうすぐ3年が経ちます。Kokimanです。
「自分のお店を持ちたい」「おしゃれなカフェを開業したい」
カフェオーナーって聞くと、オシャレでキラキラとしたイメージを持ち、憧れる方も多いのではないでしょうか。
しかし、カフェ経営は華やかで魅力的な一方で、多くの困難が待ち受けています。
この記事では、カフェ経営の光と影、つまり華やかな表舞台と厳しい裏側を包み隠さずお伝えし
カフェ経営についてのリアルをお届けしたいと思います。
今回はこんな人におススメ!
いつかカフェを始めたいけど不安な人
カフェ経営って実際どうなの?と思っている人
将来の目標のために勉強しておきたい人
カフェ経営の魅力
自分の手でお店を作れる
まずは何といってもこれが一番ではないでしょうか。
自分で思い描いた外観や、内装、自分で選んだ食器や家具など、誰にも邪魔されることもなく
思う存分、自身の世界観を実現させる達成感は他では味わうことの出来ない魅力があります。
しかも、それを
お客様との触れ合い
どんなに小さなお店でも1日に十数人、月にすれば300-400人のお客様と触れ合う機会があります。
毎日の通勤の途中に寄ってくれる人や、ご近所の子連れの人、散歩途中のおじいちゃんやおばあちゃん、旅行でたまたま寄ってくれた人など、老若男女、幅広い年代の人が来てくれます。
営業を続けていくうちに、そんな中から2度、3度と訪れてくれる人が増え、常連になっていき、どんどんと交流が深まっていきます。
幅広い年代のたくさんの人と触れ合えるのはカフェならではの魅力ですね。
地域に貢献できる
店舗を構えるということは、その地域のコミュニティに参加することにもなります。
商店街に参加したり、町内会に参加したり、地域の行事ごとに参加し、地域を盛り上げる役割に参加することでいろんな形での貢献が出来るようになります。
特に若い世代が新しく加わることを皆さんとても喜んでくれますよ。
自由な働き方
私も会社勤務経験がありますが、働くことへのストレスはかなり低くなったと感じています。
まず、なにより遅刻という概念がないので
お店のオープンさえ間に合えば、何時に出勤しても誰にも怒られることもありません。
経営さえ上手くいっていれば、いつ休みにしようとオーナーの自由です。
いつでも調整が効くという自由さは、想像以上に心理的負担が軽くなったなと感じるところです。
カフェ経営の厳しさ
競合の多さ
スターバックスやドトール、コメダ珈琲などのチェーン店から個人店まで含めると数多くの喫茶店やカフェなど
最近ではコーヒースタンドも増えてきており、コンビニでも手軽に美味しいコーヒーが飲めるようになり、競合と呼べる業態が数多く存在します。
そんな中から、他店との差別化を図り独自の強みを発揮して戦っていかなければなりません。
高額な初期投資
カフェ開業にかかる費用は600-900万と言われています。
物件取得費や設備投資、内外装工事費用など必要な経費は多岐に渡ります。
居抜き物件を選択するなど、スモールスタートで始めれば、ある程度抑える事は可能ですが
理想的な店を持ちたいとのことであれば高額な費用を覚悟しなければいけません。
借り入れ金額が大きくなると、月々の返済金額も大きくなり資金繰りが苦しくなってしまいます。
私は居抜きテナントで始めましたが、居抜きテナントでのスタートでも借り入れで450万+持ち出しで300万を準備して始めました。
人材不足
飲食業界では、年々人出不足が深刻になってきています。
少子化に加え、きつくて大変なイメージがある飲食店の仕事人気の低迷が顕著になってきています。
特に客単価の低いカフェ業態では多くの客数をこなさなければいけないので、人出不足では回転率も下がり、死活問題になってしまいます。
優秀な人材の確保はかなり難しく、採用した人材を育てていく必要があります。
売上と利益の安定化
良くも悪くもカフェという業態は、日常使いが多く、ハレの日需要が目立たない業態の為
よほど大箱でない限り、イベントに合わせて大きく売り上げを確保するのが難しい業態であると感じます。
日常使いが多い為、繁華街以外の立地では、大きいイベントがある時期には逆に人が都会に流れていってしまい
さらには客単価が低いため、繁忙期に大きく稼ぐという事がなかなか難しく、閑散期などで売り上げを落としてしまうとキャッシュフローが厳しくなります。
売り上げの柱をどのように作っていくかが重要なポイントになってきます。
長時間労働
基本的に飲食店の売り上げは、客数×回転率でしかないため、営業時間は長ければ長いほど売り上げは立ちやすくなるので基本的に長時間労働になってしまいます。
私の店は営業時間を11:30-19:00としていますが、仕込みなどもあり、毎日9:00-20:00ぐらいで仕事をし、完全にオフにできるのは週一回ほどです。
店外売り上げなどを作れない限り、どうしても長時間労働しないと売り上げが確保できないというのがカフェ経営の実情です。
孤独な戦い
経営者は本当に孤独です。
家族、友人、恋人とどれだけ相談にのってくれる相手がいても実際に店を切り盛りする気持ちや大変さは100%理解してもらえるものではなく
さまざまな意思決定、迫りくる課題、すべてを自らで考え、悩み、切り抜けていくしかありません。
私はワンオペ経営なので、お客さんがいない時間は超孤独です。。。
カフェ経営で得られるもの
成長できる機会
安定した人生から一歩踏み出し、挑戦するということは勇気のいることです。
しかし、挑戦した人にしか得られない経験は何よりも自分を成長させてくれます。
私も独立する前はカフェに勤めており、マネジメントも経験したことがあります。
その時代には自分なりに必死に、悩み考え頑張ってきたつもりでしたが
独立してからと比べると大変さが比にならないほどに、悩み考える時間が増えましたし、頑張れば給料がもらえていた時とは違いお金のストレスも精神的にはかなり負担になりました。
日々、そんな環境で格闘しているからか、自分のキャパシティが大きくなったように感じます。
いろんな苦難を乗り越えることで大きな成長を感じることが出来ます。
達成感
お店を始めるにあたり、努力をしない人はいないと思います。
調理や接客の技術の面や、貯金などお金の面など一朝一夕では出来ない事が多く
メニューを考えたり、内装や外装に悩んだり、苦労して作り上げたお店が完成した時の達成感は言葉に出来ないものがあり
さらには、来てくれたお客様に褒めてもらえたり、気に入って常連になってもらえたりと
自分で作り上げたものが認めてもらえた際にはとても満たされた気持ちになります。
自己実現
仕事とは人生の中で占める割合の大きいものですよね。
そんななか愚痴を言いながら、休日の為に働く人生に比べると、自営でやっていくということは自らの足で人生を歩いていくという感覚が強いように感じています。
自分で決めたことに100%責任を持つ、成功も失敗も全部自分に返ってきます。
仕事を通じて自分の理想の生き方を実現できる、そんな仕事ではないでしょうか。
人との出会い
店舗を構えてみて、店をやっているという事が思っていた以上に人からの信用を得ることにビックリしました。
確かに融資を受けたり、信用がないと社会的信用がないと始められませんが、店を始めるという一歩踏み出したことにリスペクトされ
〇〇という店をやっているというだけで、それが名刺代わりになり人からの紹介を受けたり、自営業者同士の繫がりが出来たりなど、会社の看板で生まれていた繫がりとは違う人間関係が出来ていきます。
来店のお客様とも気が合う人が出てきたりと、毎日出会いがあるのも飲食店の魅力の一つです。
カフェ経営を成功させるためのヒント
徹底した市場調査
お店を始める際に、売りたいもの(メニューやコンセプト)がすでにある場合が多いと思いますが、市場調査には時間をかける事をおススメします。
マーケティングにはプロダクトアウトとマーケットインという言葉がありますが、いろいろ経験して思うのはプロダクトアウトは難しいし、売れるまでに時間がかかるということです。
店舗を構えると簡単には立地を変えることは出来ません。
出店の立地と自分のやりたいコンセプトとマッチしているのか、流行から外れすぎてはいないかなど
売れる場所で売れるものを売る、もしくは自分の売りたいものと売れているもののバランスを取るということは常に意識するべきだと思います。
資金計画の策定
開業にどの程度かけるのか、売り上げ規模はどの程度予測できそうか、売り上げと経費のバランスはどうか、返済しても手元に現金は残せそうか、この辺りを何度もシュミレーションして資金計画を立てましょう。
私もそうでしたが、飲食店で経験を積んでいる人でも数字に細かくない人が多いように思います。
店舗管理などの経験がなく、現場一筋だったというような場合は職人タイプが多く、作ることは得意でも、いざ経営となるとお金のやりくりなくしては経営は続けられません。
開業前から細かく計算をするようにしておきましょう。
魅力的なメニュー開発
極端な話、飲食店は飛びぬけて美味しいメニューが作ることが出来れば大丈夫なんじゃないかと思います。
しかし、これだけ情報化社会になって不味い料理を出している方が珍しく、どこも普通に美味しい店ばかりです。
そんな競合ひしめく中から選んでもらうためには、トレンドも意識しながら、写真でも映えるメニューを作り、来店してもらったお客様がSNSでシェアしたくなるようなメニューを開発しましょう。
集客戦略の立案
先ほどSNSの話をしましたが、常にどうやってお客様を呼び込むかを考えなければいけません。
長年やっていれば口コミで来店されたり、常連の方が繰り返し来てくれたりなど、自然発生的に集客も出来ていきますが
OPEN当初は誰も知らない店にはなかなか人は来ません。
いかにOPEN前から告知をし、知ってもらうかが肝になります。
最近ではOPEN準備の過程をインスタで投稿するなどして工夫しているお店があります。
HP,Googlemap,SNS,グルメサイトなど多くの人の目に留まり、まずは知ってもらえるように工夫して取り組みましょう。
継続的な改善
どれだけ悩み考えた施策でも失敗はつきものです。何度も練り直し、実行と改善を繰り返しましょう。
何より大事なのはお客様の声です。常連のかたの意見や、口コミを参考にしたり、ご来店時のお客様の様子を観察して改善点を見つけていきましょう。
上手くいかない時期は心が折れそうになりますが、諦めずに頑張りましょう!
まとめ
カフェ経営は、やりがいのある素晴らしい仕事ですが、決して楽なものではありません。
しかし、困難を乗り越え、自分の理想のお店を創り上げることは、大きな喜びと達成感につながります。
私もいろんなことを試してみては、失敗も何度も経験しています。
諦めずにチャレンジし続け、素敵なお店を作り上げていきましょう。
この記事が、カフェ開業を検討している方の参考になれば幸いです。
一緒に頑張りましょう!!