こんにちはワンオペで10坪17席のカフェを経営しています。kokimanです。
将来カフェをやってみたいけど、大きいリスクを取りたくないし
とりあえず、一人で始めてみようかなと思う人も多いのではないでしょうか?
今回は一人でカフェ経営をするとどうなるのか?
一人カフェ経営の実体験をお伝えします。
こんな人におススメ!!
一人カフェ経営のリアルが知りたい
一人でカフェ経営を始めるための基本的な準備
いざカフェ経営を始めようとしたら、開業までにいくつかのステップを踏まなければいけません。
無駄な時間や出費を抑えるためにも、しっかりと手順を頭に入れて進めていきましょう。
開業までの手順はこちらでも説明しています。
必要な資格と取得方法
カフェを開業するにあたって、必ず取得しておきたい資格は、食品衛生責任者です。
これは、食品を取り扱うすべての飲食店に義務付けられている資格で、保健所への営業許可申請時に必要となります。
え!?カフェ開業に調理師免許は必要ないの!?
カフェに限らず、飲食店の開業には調理師免許は必要ありません
ただし食品衛生責任者は必ず必要なんです☝
食品衛生責任者の資格取得方法は、各都道府県の食品衛生協会が開催する講習を受講します。
令和3年10月1日よりeラーニング方式による「食品衛生責任者養成講習会」でも受講できるようになっています。
このeラーニング方式による講習会は、公益社団法人日本食品衛生協会が提供する「日本食品衛生協会eラーニングサービス」を使用します。ご利用規約はこちらを参照。
開業資金の目安と調達方法
カフェを開業するにあたり、内装工事費の目安は一般的に1坪40-50万程度と言われています。
10坪程度の小さい店でも400-500万程度になるという事ですね。
スケルトン物件か居抜きでの入居かによって金額は増減しますが、設備や物件取得費なども含めると
小規模なカフェの場合は1000-1500万程度の開業金額になります。
これらの資金を自己資金に加え、銀行や日本政策金融公庫からの融資でまかなう事になります。
一般的に融資を受けられる金額は自己資金の3倍程度と言われています。
親族からの援助などは自己資金とみなされない場合が多いようなので、コツコツ自己資金を貯めておくのが大事です。
と、一般的には言われていますが、私は自己資金50万、父から300万の援助をしてもらい、信用金庫から450万の融資をしてもらいました。
自己資金を貯めておくに越したことはないですが、絶対ではないので、一度金融機関に相談に行ってから計画的に進めていく事をお勧めします。
コンセプト設定の重要性と事例
このブログでも何度もお伝えしてきましたが、コンセプト設定が何よりも重要だと実感しています。
一人で始めるカフェでも実現可能なコンセプトを設定しましょう。
数ある飲食店をコンセプトはどうなっているのか?
に着目してリサーチしてみると、色んな発見があり、自身の店で実現したいコンセプトの解像度があがると思います。
こちらもぜひ参考にしてみてください。
一人カフェ経営での売上アップの工夫
人気メニューの開発と儲かるメニューの特徴
一人経営のカフェではメニュー構成は非常に重要になってきます。
接客も一人で行わないといけないため、提供までの調理オペレーションも簡易にしなければなりません。
簡単かつ、他店と差別化が出来、さらに人気が出るメニューを考えなければなりません。
一人でこなそうと思うと、仕込みのことも考慮すればフードメニューは3-4メニューぐらいが限界ではないかと思います。
ある程度仕入れで完結出来るものも考慮に入れながら工夫をしてメニュー作りをしましょう。
メニュー構成を考える際は、一番売り出したいメニュー、一番よく出るメニューの原価を一番安くすること。
これがしっかりと利益を残すコツです。
見栄えも良く、集客のフックになるメニュー、高単価メニューなどと上手く組み合わせ、しっかり利益の残るメニューを考案しましょう。
私は開店当初スパイスカレーをメニューに考案しました。
大量に仕込みがしやすく、冷凍もでき日持ちも◎、個性も出しやすいメニューなのでおススメです。
SNSを活用した効果的な集客方法
最近ではInstagramのリールなど、動画コンテンツでの集客が上手くいっいるなと感じます。
オープンしてからももちろん更新し続けないといけないですが、開業前からオープンまでのストーリーをUPして、オープン前からすでにファンを付けているアカウントが成功しているイメージがあります。
顔出しはしたくないなどの気持ちもあると思いますが、効果的な施策の一つとしてチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
日々の業務効率を高めるアイデア
オープンしてからは日々、試行錯誤の戦いです。
飲食店は客数×客単価×回転率が基本です。
特に一人経営だと、忙しい時間帯にいかに取りこぼしなく回転させられるかが重要です。
どうすれば一人でも効率良く回転させられるか、オペレーションの改善点を見つけましょう。どこまでを仕込みにして、どこからを注文を受けてから調理するか。
ここの見極めがかなり大きく影響します。
食材ロスの兼ね合いもあったりするので、バランスを考えつつ効率的なオペレーションを構築しましょう。
私は独立前に勤めていたカフェが王将ぐらいのスピードでこなさないといけないような繁盛店でしたので、オペレーションをいかに簡素化するかは鍛えられたのが良かったと思っています。
大きい店舗には大きい店舗なりに得られるものがありました。個人店には個人店でしか得られないものもあると思います。
開業後に必要なスキルを見極め、独立前に経験しておくことをおススメします。
カフェ営業の成功例と失敗例から学ぶポイント
成功事例に学ぶ売上を伸ばす秘訣
カフェを開業して直ぐは開店祝儀的な売り上げ増も見込めますが、そもそも客単価が低い業態なのでさほどインパクトはありません。
私もオープン前の施策が甘く、広告などにも資金を投入しなかったため1年目がめちゃくちゃ苦労しました。
コロナが明けきってなかったという事も考えられますが、もっと戦略的に取り組んでおくべきだったと反省しています。
今になって思うのは、やはりオープン前からInstagramでのフォロワー、ファン作りをしておけば、集客はもう少し楽が出来たんじゃないかと思っています。
SNS広告やチラシ戦略などは、暇になってから取り組むべきではありません。暇な時期はキャッシュも苦しくなってくるので、資金が潤沢なうちから初めておくべきです。
当たり外れもありますが、Instagram運用を初期の段階でプロに依頼して構築してもらうのも後が楽になると思います。
いざ自分で運用するとなると更新頻度が重要になりますが、フォロワーを獲得しようと思うと、どのように運用していけばフォロワーが増やせるか悩み、更新頻度が下がってしまうことが多々あります。
初期の段階でプロにアドバイスを求め、その後も更新しやすい運用方法を構築してもらうと苦しまずに取り組むことが可能です。
オープン後の苦しい時期を少しでも短縮するため、動画制作や広告などに資金と時間を費やしてもいいと思います。
失敗事例から考える注意点
売り上げの上がる事に資金を使っていく。
常に費用対効果をよく考えるという事がかなり重要です。
新しいメニュー作りのための機材投入などは、分かりやすく効果的な投資だと言えると思いますが、
カフェだと、どうしてもオシャレに空間を彩りたくなりますよね。
長期的にみれば、そのお金をかけて作り上げた空間が集客につながっていくことも考えられますが、そこにお金をかけすぎると、短期的には売り上げUPには繋がらないため、投資した費用に対しての回収に時間がかかります。
私はカトラリーやお皿、テーブルや棚の木材にもこだわって比較的お金を使ってしまったので、ここをもう少し抑えておけば返済金額も小さく出来て、経営がもっと楽に出来たなという反省があります。
また、厨房機器も本当にそのスペックが必要なのか?
オバースペックになり必要以上の資金をかけてしまっているパターンもありがちです。
常に費用対効果を見極め、必要な投資を行っていくことが健全なキャッシュフローに繋がります。
独立や開業を考える際のリスク管理
開業してから一番頭を抱えたのは、資金がどんどんなくなっていく事でした。
しかも、私の場合は自己資金もほぼ無い状態で始めたので、貯金もなく全てをつぎ込んで開業してしまったので、常にお金がない生活は精神的にもかなりしんどかったです。
開業して一番犯してはいけないことは、廃業を余儀なくされた際に全てを失ってしまうことだと思います。
一度失敗しても、傷を小さく出来ればまた立ち上がることができます。
どんな大手企業でも100%成功するなんてことはありません。
何度でも挑戦できるよう正しいリスク管理をしながら最終的な成功を目指しましょう。
飲食店経営に必要なノウハウとスキル
食品衛生責任者の役割と取得について
飲食店を開業にあたり必ず必要な食品衛生責任者の資格ですが、具体的には、以下の様な役割があります。
- 食品衛生法の遵守: 食品衛生法をはじめとする関連法規を理解し、事業所内の衛生管理体制を構築し、維持します。
- 施設・設備の衛生管理: 調理場や器具などの衛生状態を常に点検し、清潔に保ちます。
- 食品の品質管理: 食材の入荷から調理、提供までの全ての過程において、品質管理を行い、食中毒などの発生を予防します。。
要約すると、食品を問題なく管理するための責任者資格という事です。
講習では食中毒などの正しい知識を身に着け予防方法を学ぶことが出来ます。
2021年6月1日からは原則としてすべての食品事業者に対してHACCPに沿った衛生管理が義務付けられました。
飲食店を経営するうえでお客様に安全な食事を提供することは必要最低条件です。
しっかりとした知識を身に着け取り組みましょう。
調理スキルや接客スキルを効率よく学ぶ方法
どんなお店にしたいかで必要なスキルは異なります。
そんなに売り上げを必要としない、自宅併設や、何かの収入源を持ちながらカフェもする場合などは特に修行期間などは設けず、独学や短期間の開業セミナーなどでも十分ではないかと思います。
私の経験上、調理スキルを磨きたければ、大型店舗よりも小さいレストランや、洋食屋さん、料理が美味しいと思う個人店が一番早く経験を積めると思います。
大型店だと重要なポジションになるまでに時間もかかりますし、効率を求めたオペレーションになっているので、簡素な調理が多く、なかなか技術の向上は難しいと思います。
その点、接客に関しては数をこなすことが一番じゃないかなと思っていて、大型店ではマニュアルがきっちりとされている所が多いので基本的な接客スキル、クレームへの対処方法、いかにクレームをもらわないようにするかの工夫を学ぶことが出来ると思います。
一番理想なのは、個人店のどの小さい店舗と大型の店舗を経験することで、バランス良くスキルが身に付くと思います。
カフェ経営を続けるための収益と業務バランス
一人で切り盛りする際のスケジュール管理
では、ワンオペカフェの実際の一日のスケジュールはどんな感じになっているか公開します。
私の一日のスケジュールはこんな感じです。
営業時間が11:30-19:00にしているので、だいたい店に11時間ぐらいは居るという感じです。
さらに営業時間内には
- 経理業務
- 仕込み
- 試作
- SNS撮影
- SNS投稿
- 発注業務
などの仕事も付随してきます。
正直、ワンオペ経営はやることが多いです。資金が潤沢であれば、外部に依頼することも出来ますがなかなかそんな余裕も生まれず、仕方なく自分で全てこなしていく方が多いと思います。
営業中には接客やオーダーテイクがメインとしてあるので、忙しくなればなるほど
それ以外の業務は休日を潰して時間を確保することは珍しくありません。
いかにやらない事を決め、時間を確保していくかもワンオペ経営では重要になってきます。
体力も無限ではありません。時間をコストととらえ、無駄を除き効率よく収益を上がられる時間の使い方を意識しましょう。
利益率を上げるためのコスト管理
利益を大きくしようとすると、売り上げを大きくしていくという事と同じくらい利益率を上げる事も重要視しなければいけません。
常にコスト意識を持ち無駄なコストを除いてく。消耗品の見直しや、原料の見直し、仕入れ先を見直す。
ロスになっているメニューや食材をメニュー変更などで食材ロスを減らす。こういうことチリツモで響いてきます。
常に数字をチェックしながら無駄を除いて利益率を高めましょう。
ワンオペカフェ経営の魅力と大変さ
ワンオペのメリットとデメリット
ワンオペのメリットとデメリットについて考えてみます。
メリットとして一番大きいのはコストを抑えられることかなと思います。
開業して数年の間は計画通りの売り上げをあげることは決して簡単ではないと言えます。しかし、スタッフを採用している場合は少ない売り上げの中から給料を払わなければならず、経営はかなり苦しくなってしまいます。
飲食店ではFLコストが重要な経営指標になります。
Foodコスト(食材原価)とLaborコスト(人件費)、業態にもよりですが、一般的にこのFLコストを50-60%以内に抑えることが重要とされています。
ワンオペだと人件費は自分がいくらに設定するかのみになります。売り上げによって調整も可能です。
コスト調整がしやすいことはワンオペ経営の大きなメリットだと言えるでしょう。
デメリットとしては売り上げ規模を大きくしにくいという事です。
経験上、ワンオペで売り上げられる最大値は月100万ぐらいが限界ではないかと思います。
売り上げで100万ということは、手残りが大体30-40万程度になります。
労働時間も長く、手残りが少ないとなかなかお金は貯められません。店舗展開など、次のステップを考えたい人はワンオペ経営では時間がかかってしまう。
ワンオペでリスク低く初めて、いつかはスタッフを雇って売り上げを大きくしていくことが良いステップの踏み方ではないかなと思います。
友人やアルバイトを活用した柔軟な運営
普段はワンオペで営業しながら、イベントの際や出店時など、単発でバイトを雇ったり友人に手伝ってもらったりと忙しい時のみ人員を増やすなど、柔軟に対応することが可能です。
私も友人とイベントを組んで一緒に仕事したりと楽しみながら仕事しています。
そういった自由な発想で楽しんで仕事が出来るというのは楽しみのひとつです。